契約関係にない相手にも損害賠償を請求できることがあります。

 

 

損害賠償を請求できる場合には、大きく分けると、契約に決められたことの違反などを理由とする債務不履行という責任を追及する場合と、契約関係にない場合にも社会生活上当然に守らなければならないことに違反した不法行為責任を追及する場合の二通りがあります。

 

 

 

 

 

 

 

債務不履行責任

 

契約で取り決めた事項に故意又は過失によって違反する場合は、法律的に債務不履行となり、損害賠償責任が発生します(民法415条)。これは、企業間の取引によって契約する場合であろうと、個人間の合意によって契約する場合とで変わりません。

また、法律で特別に定められた義務に違反することによって、債務不履行となる場合もあります。

 

このように契約違反・債務不履行による損害賠償責任が発生する場合は数多くありますが、一般的な例を挙げると、次のようなものがあります。

 

 

 

 

 

不法行為責任

 

契約関係にない場合においても、企業や個人の活動が、故意又は過失によって他社の生命・身体、財産等に損害を与える場合には、不法行為と評価され、損害賠償責任が発生する可能性があります(民法709条、710条等)。形のないもの、例えば個人の精神的苦痛や、名誉等が低下する場合であっても、損害賠償(慰謝料請求)が認められる場合があります。

 

不法行為による損害賠償責任が発生する場合についても、一般的な例を挙げると、次のようなものがあります。不法行為の場合に損害賠償責任が認められるかどうかについては、過失や因果関係の有無、損害の評価など、法律的に難しい問題があります。

 

 

 

 

 

以上にご紹介した事例は、一例にすぎません。

 

同一の事実について、債務不履行責任と不法行為責任の両方を根拠に、損害賠償義務が発生する場合があります。また、法律で定める特別の法定責任を根拠に、損害賠償義務が発生する場合もあります。

 

このように様々な場面で、法律的に検討すると、受けられた被害の救済が可能な場合が多くあります。

皆様が被害を受けられているケースでも、損害賠償による救済が受けられる可能性があります。 

 

被害・損害が発生した場合には、弁護士への相談を検討されることをおすすめします。

 

 

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